スレート瓦の移り変わりと注意点(スレート瓦のひみつ)
2023年05月04日
多くの住宅に使用されている、スレート瓦の移り変わりについて
ご紹介したいと思います!
スレート瓦とは?
このような屋根と、写真でお伝えした方が分かるでしょうか?
主に、セメントが主成分で薄い板の様な物を重ねた屋根です。
また、コロニアルや、カラーベストなどと、似ている、同じなの?どこが違うの?
などよく聞かれるのですが、同じです!
スレート瓦と言う種類の中の、ブランド名がコロニアルでしたりカラーベストなのです。
スレート瓦ですが、劣化診断には特に注意が必要な瓦です。
知識のある診断士や信頼できる業者にメンテナンスを依頼しないと、大変なことになる屋根材なのです。
そこで、
スレート瓦の歴史と共にご説明していきます!
スレート瓦は、今から45年くらい前に発売された屋根材で、その後1990年代まで普及していきました。
普及した理由は、安くて早くて軽くて長持ち、また美観も良いということで、大手ハウスメーカーさんが取り入れたこともあり、急速に普及しました。
登場から数年で、早くも新築住宅の屋根、シェア1位になった屋根材です。
今は、ガルバリウム鋼板の屋根に一位の座を受け渡しましたが、後にご説明するアスベスト問題が起きた数年以外は、40年近く一位の座についていました。
一番使われている屋根材ということが、お分かりいただけると思います。
スレート瓦の歴史
初期のスレート瓦
前途の通り、45年前に発売し急速に普及した初代スレート瓦ですが、
先ほどもご説明した通り、まさに安くて早くて軽くて長持ちの初代スレート瓦です。
そんなスレート瓦に暗雲が立ち込めました。
政府のアスベスト使用規制です。実は初代スレート瓦にはアスベストが含有していたのです。
そして、初代スレート瓦は生産を終了しましたm(_ _)m
※アスベストの規制や指導は、販売や製造などの禁止、そして吹き付けなどのアスベストの撤去などです。
スレート瓦に含有しているアスベストは、セメントの繋ぎに使われており、アスベストそのものが露出しているわけでは有りませんので、使用し続けることに問題はありません。
お住まいの皆様は、直ちに吹き替える必要は有りませんのでご安心ください。
中期のスレート瓦
そのアスベスト規制を受けて、生まれたスレート瓦がノンアスと呼ばれる、スレート瓦です。
ノンアスはノンアスベストの事です。
初代スレート瓦の勢いのまま、多くの住宅に使用され続けました。
ところが、アスベストという強力なつなぎを失った中期のスレート瓦は、耐久性がなく、製造ロットによっては、10年も経たずに、割れや剥離が起きるという症状が全国で確認されました。
また、塗装などのメンテナンスする時点では異常がなくても、その後異常が発生する可能性が高いのも事実です。
特に注意が必要な中期のスレート瓦なのです。
※前途にもご説明した信頼できる業者とは、このスレート瓦を見分けられることが重要です。
近年のスレート瓦
当然日本のメーカーですもの、中期のスレート瓦の欠点は改善はします。そして出来ました。
その結果、初期のノンアスベストのスレート瓦よりも大幅に耐久性は向上しました。
しかし、まだまだ発売から15年ほどしか経っていないのでなんとも言えませんが、やはりアスベストの入った初代スレート瓦よりは、耐久性がないと言われています。
この近年の耐久性が向上したスレート瓦でも、色あせや退色が大きいなどの場合は、メンテナンスをする際は、塗装で大丈夫なのか、カバーリングなどの別の屋根を上乗せする方が良いのか?
と信頼できる業者のジャッジが望まれます!!
このようにスレート瓦について説明して参りましたが、
いろいろ問題もありましたが、メーカーが悪いのでは無く、時代が悪いのだと思います。
なによりもスレート瓦の1番のメリットは、軽さだと思います。
特に、アスベスト問題、強度問題で、一時はシェアが激減したスレート瓦が、回復した理由はなんと、
大地震で、たくさんのお家が倒壊してしまった中、スレート瓦のお家は倒壊しなかったものが多かったからなんです!
そんなすばらしいスレート瓦を永く持たせるためにも、
ぜひ満天に診断をご依頼ください!