お客様第一
2020年05月13日
いつもありがとうございます。
以下は弊社加盟の日本塗装名人社より抜粋。
数年前からインターネットで塗装業者を検索した際、このような広告が目立つようになりました。
魅力的な文言の数々
魅力的な文言の数々です。
外壁塗装を検討された方であれば似たような広告を一度は目にした事があるかもしれません。
広告を出しているところは決まってIT企業が運営している塗装業者紹介サイトです。
一般の方がそこに申し込みをすると近隣の塗装業者を数社紹介してくれ、一番安い業者、または
気に入った業者を選べる仕組みになっています。
『どこの塗装業者に依頼していいか分からない』という方であれば、
このような塗装業者紹介サイトを利用したくなるのではないでしょうか。
ただし、このような塗装業者紹介サイトは問題が多いことが分かっています。
一見して消費者の味方であろう塗装業者の紹介サイト。
何が問題になっているのでしょうか。
1.紹介手数料の問題
一般の依頼者が塗装業者紹介サイトを利用する分には無料ですが、【施工店】が【紹介サイト運営会社】に
紹介料・成約手数料を払う仕組みになっています。
その紹介料、成約手数料が高額でそれを支払う【施工店】の経営を圧迫しているという現状があります。
間接的に、一般の依頼者が【紹介サイト運営会社】に紹介料・成約手数料を支払っているとも言えるでしょう。
どういうことかというと、
1軒のお家を塗装工事をした場合に【施工店】が【紹介サイト運営会社】に支払う手数料
次に実際に一般の方が【紹介サイト運営会社】に塗装業者の紹介を申し込んだケース。
【紹介サイト運営会社】のサイトを利用した一般の方が【施工店】と100万円で契約した場合
合計金額 160,000円
この合計金額160,000円を【施工店】が【紹介サイト運営会社】へ支払う仕組みとなっているわけです。
つまり紹介料のバックマージンです。
一般のお客様は100万円を払っているつもりですが、【施工店】は御礼(バックマージン)として16万円を
【紹介サイト運営会社】に払わなくてはならず、実際には【施工店】は84万円で塗装工事を請け負ってる事になります。
【紹介サイト運営会社】は依頼者に3社の【施工店】を紹介した場合、どこが決まっても問題ありません。
その3社の中で決まれば入ってくる収入は同じだからです。
商行為を否定しているわけではありません。
儲け主義、それはそれでいいと思います。
ただその一方で登録している施工店が工事をすればするほど赤字になっていくという現実があるのです。
2.塗装品質の問題
【紹介サイト運営会社】が運営する紹介サイトを経由して工事を請け負うと【施工店】は赤字になりやすいです。
工事をしているのになぜ赤字になるのかと言いますと、理由は2点あります。
ひとつ目は案件一件につき支払う紹介料にあります。
【紹介サイト運営会社】に依頼する方は広告に釣られて申し込む方が多いので、本気で塗り替えを考えている人ばかりではありません。
中には『今後のためにも一度調べておこうか。』程度の方もいます。
それはそれでいいのですが、そのような場合でも【施工店】は【紹介サイト運営会社】に紹介料を支払わなければなりません。工事を受注していないにも関わらず紹介料を払うとなれば【施工店】の経費はどんどんかさんでいきます。
ふたつ目は、【紹介サイト運営会社】の広告自体が安い塗装業者を推奨していますので、一般依頼者の希望は一番安い塗装業者となるケースが多いです。
そのため【施工店】が受注するためには他社より金額を下へ、さらに下へ、としなければ受注しにくい状況があります。
結果、工事品質に問題が出てくることは誰の目にもあきらかです。
あたりまえの事ですが、会社を永続して経営するには利益の確保は重要なことです。
安定した経営をしなければ数年後に不具合が起きた時に施工業者が存続している確証はありません。
リフォームに限らず何でもそうですが、物を買うときは安いのが良いに決まっています。
外壁塗装という性格上、高額な商品なら尚更です。
ただその安さも限度を超えるとひずみが出てきます。
過去には、安さを売りにした外食チェーン店が出した食材で亡くなるという痛ましい事故。
また、業界一の低価格を謳った旅行会社の運転手が不眠不休でバスを運転し大事故に発展したこともありました。
安いには安いなりの理由があり、当然ながらそれなりの工事になります。
時に、度を超えた低価格での施工は悪にもなります。
従いまして低価格での施工を満天では推奨していません。
あくまで適正価格。
適正価格での工事請負が品質を保った工事につながり結果、依頼者の建物とご家族を守る事と信じています。
3.保証の問題
【紹介サイト運営会社】に依頼した場合、保証はもちろん付きません。
外壁に何か不具合が起きたとしてもノータッチになります。
ご存知かもしれませんが、外壁塗装の不具合イコール手抜きだとは限りません。
下地の状況、塗料との相性でも起きる可能性があるわけです。
そんなときに責任をもって対応するシステムこそ業者をご紹介する側の責任だと考えています。
いかがでしたでしょうか。本来であればこのように塗装業界の内情をお話するのはいいことではありません。
それでも書き留めておきたかったのは同業者である【施工店】が【紹介サイト運営会社】に登録した結果、経営に苦しんでいるのを見聞きしているからです。
だからと言って、そのような塗装業者紹介サイトに依存している施工会社にも問題がないわけではありません。
そのような所を頼っていれば経営は苦しくなるのは当然です。
また最近では、さきほど申しましたひずみではないですが、【紹介サイト運営会社】に依頼した一般の方からの相談が増えてまいりました。
これをお読みの一般の方々もこのような事がある事を、ご理解していただき地元の優良塗装店さんをお探しください。
最後になりましたが、全ての塗装業者紹介サイトが悪ではありません。
業界をよくしていこうという気概で運営しているIT業者さんもいます。
成熟期に入っている建築塗装業の中でほとんどの施工会社が苦手とする営業の部分。
ここを手助けしているIT業者さんには感謝しかありません。
一部にはこのような業者さんが要ることをお伝えしておきます。
いつもありがとうございます。